とうもろこし畑からの眺め

エスパ作品は平野レミ、NiziUはてれび戦士

【aespa】秀逸なキャスティング、メタバース世界観に負けない凛としたギャルたちに笑いがとまらない

SM Entertainment's aespa makes fiery debut with 'Black Mamba' – watch

aespaについて書くのはもう少し活動を見守ってからと考えていたのですが、つい先日スマンショーとやらを観まして我慢ができなくなったので、デビューから1年未満、持ち歌3曲と時期尚早ではありますが、思っていることを書き出していきます。

疑問1:メタバース?私たちは8人組でアバターと共に活動し成長?

SMは将来の展望があって、我々は先手を打つという姿勢でアイドル/新コンテンツを作っていて、そろそろ新しいアイドル作って売れさせよかという以上のミッションが毎回設定されている(と考えます)。aespaを理解したいなら、まずはイスマンを知れということで、10年前のものから彼の主要な発言をいくつかピックアップしてみることとします。

“外国のファンを仮想国民とする韓流仮想国家を作り出すことが最終目標 ”  (2011年)

“我が国の強力な情報技術 ITと文化が結びついたコンテンツは途方もないシナジー効果を出すことができる”  (2017年)

“AIとセレブリティーの時代。実在するスターとアバターが共にセンターになる世界。現実世界と仮想世界を行き来する活動”   (2020年aespa結成にあたり)

 

筆者はこれらを雑に

  1. 情報通信技術の発展を利用し、我々は世界中にKpopファンを増やし繋げまくりたい
  2. 次はバーチャル空間でもアイドルとファンの交流を強化したい

という感じかなと理解しました。1つ目はこれまで通り、SMが先頭を切ってKpopの輪を世界中に広げる。「繋げ、共鳴する」はNCTのキーワード。

そして2つ目はファンとアーティストの交流の方法について、aespaはさらに先の未来に視線を向けて「現実空間以外に仮想空間でも活動・交流を持つ」を一応目指すんですかね。もしくは「さすがに仮想空間でのリアルタイム交流は厳しいので、そのメタバースのコンセプトだけストーリー設定やアートワークに使います」というところで終わるのか。まあ後者かな。

f:id:odekorim:20210805001319p:plain

それにしてもアバター(仮想空間でのメンバーのキャラ)の品質よ

これは完全に受け手の好みの問題なんですが、仮にイスマン先生がメタバースをグループのコンセプトとしてでなく、本当に仮想空間でファンとアーティストの交流まで行うことを考えているとします。でもこの仮想空間での交流全くワクワクしないんですよね。

仮想空間でのaeカリナとの交流を「あなたは今、本物のカリナとバーチャル空間でリアルタイムで交流しています」と言われてもなんだかなと思います。我々の目の前に見えているのは"カメラに映る"人間カリナですらなくて、あの仮想空間キャラaeカリナの容姿ということになるわけで、いやいや勘弁してくれと。

アイドルはやっぱり現実空間(対面の世界)での交流が強力だと筆者は思っているので、仮想空間に場所うつさんといてくれと思います。そんなわけで筆者はメタバースに別に心躍らないという話です。

f:id:odekorim:20210704143153p:plain

疑問2:これいつ終わるの?

エスパに対して疑問に思うことはみなさん多々あると思うのですが、筆者の二つ目の疑問はこれいつまで続くの?ということです。

まず“あえて普通をやらない”仲間のNCTについて少し言及すると、NCTの絶対にブレないこだわりの一つが音だと筆者は考えていて、SMはこれまでNCTサウンドを途中で変更することなく粘り強くやってきているわけです。それを見ると、aespaも出発にあたり決めたことは当然事務所はやり抜くのだろうなと思うわけです。

 

で、同じ楽曲面を切り取るとaespaの場合NCTと違って、aespaはこういう音!というのは現時点でなさそうだなとは思っているのですが、なにせaespaは世界観を歌詞にぶち込んできている。その上、SMは基本的に当初の重要なコンセプトは簡単に投げ捨てない。というわけで筆者としては「このストーリーテリング歌詞いつ終わんの?私たちはいつまでタイトル曲でこのお話を聞くのだろう。」と疑問を抱いてしまうわけです。いつマンバ倒して、コスモにたどり着くんでしょうか。まあこの辺は持ち歌3曲でミニアルバムさえも出ていない今の状況で答えが出る話ではないのでつべこべ言うのはやめましょう。

 

まだSMがどの規模でメタバースを組み入れようと夢見ているのかわかりませんが、今のところKWANGYAを各所で連呼する以外は、このK/DAのPOP/STARSのステージと何ら変わりないですね。というか映像作品でアバターを登場させるのは、仮想現実ではなくただの映像技術では?そろそろ何らかのメタバース要素を展開する頃でしょうか。

f:id:odekorim:20210704143017p:plain

SMの自分勝手ぶりに笑える

イスマンが「うちの会社は常に未来を予想し準備し、開拓してきた。」と言うように、aespaにおいても将来への展望があって私たちは先手を打つというSMの変わらぬ基本姿勢が貫かれているのは誰の目にも明らかだと思うんですよね。そしてエスパのこの過去一二を争う無茶苦茶な設定に対して、普通にアイドル作れやと強い抵抗感を示したくなるのも理解できる一方、筆者的ツボはまさにこの「みなさん、私たちこれやるので理解と応援よろしく」と要求してくるSMの自己中っぷりなんですよね。作ってみたぶつをひとまず歩み寄りなしでぶつけてくる点はNCTもそうだったような。

 

私たちを好きになってほしい!が他のアイドル同様最終的にあるはずなのに、コンセプトも曲もわざと単純明快な方法で提供してこないのがドM心を刺激するといいますか…。 “あえて正攻法で攻めてこないSM”と考えながらこのNext Levelの動画を見たら、その矛盾というか遠回り?ゴールとやり方のちぐはぐに本当に一回笑いが止まらなくなったことがありまして。新人グループのカムバ曲で大真面目に何言ってんだと。

【例のどうしようもなく笑いが止まらなかった動画】


www.youtube.com

世界観に負けないメンバー、ようこの子ら選んだなと笑えてくる

エスパの世界観としてaeの生成がなんだ、Black Mambaが自身のアバターのとシンクを邪魔してくる、コスモを目指してどうのこうのと4人がイスマン夢物語のストーリーテリングキャラクターとして話していますが、これって素材選び(キャスティング)を失敗したら全く笑えないどころか、君ら何やってんの?と冷めた視線で言われるような盛大に空回りする内容だと思うんですよね。  

でも実際はaespaの世界観に負けない、本人たちの素材の面白さがそこにあるために十二分に成立しているし、筆者のような異様な笑いを一定数生み出しているわけです。aespaの世界観としてはかなり奇異な手法で攻めてきているものの、私たちを好きにになって!を本人たちの素の部分に頼ってファンの心を掴んで実現させているのを見ると、キャスティングがどう考えても秀逸と思ってしまいます。ここをミスっていたらaespa全然笑えません。でもこのメンバー選びが成功しすぎていて憎めないというか、上手いことやってんなーと思えていつも笑ってしまいます。究極のバランス。

f:id:odekorim:20210628135312j:plain

さいごに

ここまでaespaについて思いの丈を長々と書いてきましたが、間違いなく近年活動している韓国アイドルの中で一番ウケるジワるで笑わせてもらっていて、カムバック期間中は大変楽しませてもらっているエスパであります。普通に好きです。またこの記事を書きながら、現実世界のメンバーと言いますかあの彼女たち4人の素の魅力を語りたいと勝手思ったりもしたので、また近々別の記事を出そうかなとか考えています。では。

f:id:odekorim:20210805005937p:plain

なんか文字数がすごいので、最後に写真を